2005-06-01から1日間の記事一覧

#24-8. SFが何回も終わるのは終わらないからである

高橋:商業誌におけるSFの歴史について教えていただけますか?巽:早川書房の『SFマガジン』は1959年の暮れが創刊で、公式には1960年2月号ですけど、そのあとどんどん発展して、70年代後半にはSF専門誌が半ダースはひしめいていましたね。『SFマガジン』の他…

#24-7. 女性状SF

高橋:小谷さんも同人誌を出されていたのですよね。小谷:ええ、出していました。『ローラリアス』というファンタジーとヒロイック・ファンタジー中心の雑誌で78年創刊です。私は副会長をやっていました。『SFマガジン』に広告を載せたこともありますし、87…

#24-6. アマチュアリズムとプログレ

高橋:ここでちょっと「あかね」のことも絡めつつお話を進めて頂きたいのですが、個人的な話になりますけれども、私は未だにケータイもパソコンも持っていないという超ローテク人間でして。だからこそ人と人とのじかの交流を大切にする「あかね」という場所…

#24-5. 特撮→活字、アニメ→コスプレ?

高橋:以前に伺ったお話で興味深かったのが、特撮ファンは活字に進み、アニメファンはコスプレに進むという御指摘だったのですが。巽:そう、私と小谷さんがその典型で、私は実写が好きでアニメにはあまり関心がなかった。たとえばウルトラ・シリーズにはダ…

#24-4. "おたく"という精神特性

高橋:SFから派生した「おたく」とはどういったものだとお考えですか?巽:おたくはねえ、とにかくモノを集めるんですよ。例えば『SFマガジン』をコンプリートで持っているかということに己がプライドを託していたりして。高橋:それは中身も全部読破してい…

#24-3. SFは様々なものの名付け親である

高橋:そもそもSFがまだ広く世に受け入れられていない時に、それならば自分達で“場”をつくろうとしたのがSF同人誌の始まりと考えていいのですよね。手前味噌ですが、「あかね」も、お仕着せでない交流の場がないならば自前でつくろうという精神でやっている…

#24-2. 日本初のコスプレイヤー

高橋:コスプレの話がでてきたところで、小谷さんにお聞きしたいのですが、小谷さんは日本初のコスプレイヤーだとか? 小谷真理:自分で言ってるだけなんですけどね(笑)。1978年、芦の湖で行われた日本SF大会アシノコンでやったのが、日本SF大会史上における…

#24-1. おたくとバーのママ?

巽孝之:今日初めて「あかね」に来ましたが、このお店を実質上取り仕切っている詩人の究極Q太郎さんとは面識がありませんが、「だめ連」の方々とは数年前に接触があったのですよ。あれは1998年頃ですか、小谷さんが池袋のジュンク堂で「だめ連」と対談した…

#24 [特別編]あかねイベントレポート

CPA Monthly第24回は特別版として、2005年3月3日に行われた巽孝之・小谷真理トークショーのイベントレポートをお届けします。今回イベントの企画・司会を担当されたのは、本塾英米文学専攻卒で現在「あかね」のスタッフを務める高橋敦氏。巽先生とは実に15年…