#24 [特別編]あかねイベントレポート

CPA Monthly第24回は特別版として、2005年3月3日に行われた巽孝之小谷真理トークショーのイベントレポートをお届けします。今回イベントの企画・司会を担当されたのは、本塾英米文学専攻卒で現在「あかね」のスタッフを務める高橋敦氏。巽先生とは実に15年ぶりの再会(!)となったこのトークショーでは、SF、コスプレ、同人誌文化など様々なテーマが取り上げられ、参加者とのトークは深夜まで及びました。以下のレポートも高橋氏によるものです。(2005年6月 CPA編集部記)


 去る2005年3月3日、早稲田大学文学部の真向かいにある交流スペース「あかね」に於いて、巽孝之氏(アメリカ文学者)と小谷真理氏(ファンタジー批評家)のトークショーが行われた。SF草創期から現在までの歴史、おたくのメンタリティについて、またレアなファンジンの展示会/即売会と非常に濃密な時間が流れた。当然ながら、慶應義塾大学巽ゼミの年刊誌『パニック・アメリカーナ』も少なからぬ部数が出回った。この稀有な事件を共有できなかった人達のために内容を少し紹介しよう。しかしこの文章には主催者高橋の主観が大きく混ざり込んでいることをあらかじめお断りしておく。
(あかね時間(注)「あかね」では時間が減速して流れるため、対談は定刻より1時間半ほど遅れて始まった。)

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高橋敦:本日のゲスト、巽孝之氏と小谷真理氏をお迎えして感激もひとしおでありますが、これからお二方のトークショーを始めていただこうと思います。まず巽氏にSFファンジンの歴史についてお伺いしたいのですが。